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取るべきリスク、取る必要のないリスク

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こんにちは。株式会社パーソンリンク代表取締役CEOの葛山です。

今日は「取るべきリスク」と「取る必要のないリスク」について話したいと思います。

ビジネスには当然リスクがつきものです。
生きてるだけでリスクは誰もが背負っています。この記事で私が一番伝えたいこととしては、ビジネスを本気でやっていると、ついついアドレナリンが出てしまい、取らなくて良いリスクまで取りたくなってしまうという事はよく分かりますが、全てのリスクを背負っているとストレスも溜まる事から、挑戦できなくなるのでやめた方が良いということです。

しかし、これはよくある話なのですが、開発開始直前になっても先方の意思決定がまだできておらず、リソースの確保に困っているという状況などがあります。
大きなプロジェクトになればなるほど意思決定に迷われていることもすごく理解できます。

ただし、ここでプロジェクトに大きな問題があります。
このまま長期に渡り意思決定が伸びると、エンジニアもデザイナーも確保しておくことが困難になってしまい、予定していたチームが組めないということになってしまいます。
もしそうなってしまった場合、プロジェクトのクオリティは格段に下がってしまいます。
クオリティというのは出来上がる制作物もそうですし、出来上がる期間や、かかるコストも全部ひっくるめた結果です。
※お客様はプロの開発者ではないこともあるので、この事実を知らなかったり、軽視している可能性があるので、そこをきっちりと伝えて理解してもらうのは当然我々プロの仕事です。

大きなプロジェクトになればなるほど、プロジェクトの進行具合は客観的に見るとわかるのですが、当事者になってプロジェクトに全力を注いでいるとわからなくなってしまいがちです。

プロジェクトを進めるのは人なので、仮にプロジェクトが始まってから突然病気や怪我で途中から参画できなくなってしまう人もいるかもしれません。
そうなってしまった場合に、例えば代わりの人員を参画させたり、その人のタスクが遅れた分を巻き取ったり、場合によってはこういったことも想定してバッファを持ってスケジュールを引いたりして、プロジェクトのクオリティを落とさないというのが受託会社であるパーソンリンクの責任であり、そこのリスクは持つべきと考えています(これも契約次第ですが、基本形はこのような形です)。取るべきリスクはきっちり取りながらやった方が良いということです。

もう一つ例を出してみます。
例えばA社という開発会社が作った金融系のシステムのデプロイ作業という案件をふられたとします。
工数的には3人日程度、しかもロースキルのメンバーでも行えるような単純作業だったが、この作業はちょっとでもミスをしてしまった場合、1億円の損害が出てしまう。
そんな仕事を3人日の金額で受けてくれといった時にもしミスをして1億円の損害賠償が発生した場合に、それを払うことができるかというと絶対にNOです。
仕事なんだからミスをする人が悪いという人もいるかもしれないですが、仕事に対するリスクの大きさがおかしすぎます。
きっちりどちらがどんな責任でどんなリスクを持つべきかは事前に話し合うべきです。

私だったらこのケースの場合、割高な請負金額を請求させていただいた上でリスクが発生してしまった場合は有償での調査や対応をできる限り行わせていただくというところが限度と考えます。
瑕疵対応や金銭の保証といったリスクはA社もしくは発注元企業が持つべきリスクだからです。
ただし、私達としてもせっかくお仕事をまかせていただいた以上、「問題が発生した時に見捨てない」という保証くらいはないと任せる側が安心できないのでそういった形でのリスクは持ってあげたいと考えています。

「誰がどのリスクを背負うか」は正解のない話なので、きちんと事前の話し合いをすることがとても大事です。
持ちすぎるのも良くなければ、持たなすぎも良くないです。
それぞれが適切なリスクを背負ってビジネスに向き合うべきです。
具体的には、契約内容や両社の状況次第でも、どちらがリスクを背負うかなどは変わってきますが、今日のまとめとしては「このリスクは誰が持つのか」をきちんと整理しておくことが重要ということです。

株式会社パーソンリンク

株式会社パーソンリンク

渋谷区円山町にあるWeb開発会社。「高機能・短納期」を長所とし開発を行っております。サーバー構築からコンテンツの作成、データの活用方法の提案まで、ご相談頂ければ納得の回答を差し上げることが出来ると確信しております。お見積もり等のご相談はこちらから。


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